映画感想:呪怨ビデオオリジナル版

映画感想:呪怨ビデオオリジナル版

やっとわかった呪怨

これまで何度も映画版の呪怨にチャレンジしてきたが、いつも意味がわからずに終わってしまっていた。しかしこの度アマプラさんに呪怨のビデオオリジナル版がやってきた。このチャンスを逃すわけにはいかない。他のホラー映画のレビューを書かれている方いわく、このビデオオリジナル版を未履修だと映画版呪怨は割と難解とのことだった。やっと加耶子ママがあそこまでキレている理由がわかる時がきた。胸の鼓動がとまらない。

注意点とホラーレベル

もしこのビデオオリジナル版の呪怨をこれからご覧になる方、いくつか注意点がある。ホラーレベルとしては下記表のレベル4程度で問題ないかと思われる。

ホラーレベル対応表
クリックで拡大できます。

しかしこの映画、グロ耐性うんぬんの前にいくつか注意点がある。まず、私自身は人間のスプラッタに関してはレベル8程度なのだが絶対に許せないのが「犬・猫が死ぬ映画」である。中盤まで主人公の相棒的ポジションだった犬や猫はもちろん一瞬通りがかっただけのモブ犬・モブ猫であろうが直接的な暴力シーンがあるとそれだけで☆-5億をつけたくなる。もちろん映画なので実際に犬や猫に被害が及んでいるわけではないのは理解しているが、そういったシーンがあるとその時点でもうどんなどんでん返しがあろうと評価は☆-5億のままである。
しかし、たとえば直接的に犬や猫が暴力を加えられているシーンはないが場面が切り替わるとお墓の前で飼い主たちが悲しんでいる…みたいなマイルドな表現ならギリギリ大丈夫なのだ。

前置きが長くなったがこの呪怨には、「猫・子ども・赤ん坊への間接的な暴力表現」が含まれる為たとえどれだけ牛乳でマイルドにされようともそういった要素が許せない…という方は視聴を控えたほうが良いだろう。ちなみに私はこの呪怨程度の「虐待の匂わせ」程度の表現であれば問題なく視聴できる。

ややこしいな…

さて、この呪怨だが作りがかなりややこしい。というのも、複数人の物語がオムニバス形式で続く上に時系列がぐっちゃぐちゃなのだ。ややこしいので相関図を作ってみた。

クリックで拡大できます( 左側の紙がクシャっとなっているのはご勘弁願いたい。 )

登場人物

諸悪の根源・佐伯ファミリー

佐伯剛雄 :加耶子’sハズバンド。俊夫君が小学校に入学するまでは問題なかったようだが、実は加耶子ママよりも俊夫boyよりもこいつが一番dangerな人物。

佐伯加耶子:皆さまご存知加耶子ママ。しかし元々は普通の人間(ただしメンヘラ)。後に俊夫くんの担任となる小林にゾッコンであり、なぜ現夫と結婚したのか謎。小林くん観察日記は一見の価値あり。

俊夫くん:真っ白な全身にパンツ一丁でおなじみの彼だが、彼もまた元々は普通の小学生。ある時期をきっかけにめちゃくちゃ父親から虐待を受け始める。ペットのマー(猫)が大好き。

マー:佐伯家のペット。虐待されて死んでしまった匂わせ表現はあるものの、後に普通の姿で何度も登場するがめちゃくちゃ可愛い。

佐伯家の周り

小林俊介 :加耶子の大学時代の同級生で、俊夫くんの担任。俊夫くんがある日突然学校に来なくなり心配している。良き先生で良き夫身重の妻がいる。

小林俊介の妻:夫と加耶子と同じ大学出身。お腹にbabyがいる専業主婦。ヨーグルトめっちゃ食べる。

被害者たち

村上家の人々

父:作中には登場せず。

母:優しいオカン。

村上強志(長男) :思春期真っただ中の高校生。栗山千秋が彼女というリア充。

村上柑菜 (長女):猫が好きなのかやたら猫の置物を所持している中学生。学校でウサギの世話係をするなど動物好きな様子。

柑菜 の家庭教師 由紀:猫が苦手な家庭教師のお姉さん。カンナともツヨシとも仲良く、母親とも親し気なので近所のお姉さんなのかもしれない。清楚な見た目ながらパンクな曲を好み、喫煙もするギャップ萌えな一面も。

不動産屋兄妹

鈴木達也 :佐伯家・村上家の悲劇が起こった呪いの一軒家を買ってしまったはいいものの、一向に売れないと悩む不動産屋。

鈴木響子 :達也の妹。霊感があるらしく、呪いの家を調べさせられることになった。この家のヤバさにいち早く気づくも「自分の手には負えない」と情緒が藤原竜也になる一面も。

雑なあらすじ

俊夫→由紀→瑞穂→ 柑菜→加耶子→響子の順にそれぞれを主軸にオムニバス形式で物語が進んでいくが、その通りにあらすじを説明すると意味がわからなくなるので時系列で雑に説明する。

諸悪の根源である佐伯家は父・加耶子ママ・俊夫くん・ラブリーな愛猫マーの3人と1匹の家族。俊夫くんの小学校入学くらいまでは割と幸せに暮らしていた描写(家族写真など)があるが、俊夫くんの担任の小林が実は加耶子ママと同じ大学出身な上に加耶子ママが熱烈に恋をしていた相手だった
そんなことは露知らず、教師として愛情と情熱をもってはたらく小林だったがある時期を境に俊夫くんが学校に来なくなり、その上家庭訪問も佐伯両親と連絡がとれない為俊夫くんだけ終わらないという状況。
何度電話しても連絡がつかない為、俊夫くんの自宅へ突撃すると明らかに様子がおかしい。
ここからすべての悲劇が始まっていく…。

全ての現況、佐伯家

あらすじでも書いた通り、小学校の教師であり、俊夫くんの担任でもある小林は家庭訪問の時期になっても1件だけ両親と連絡がつかない家庭があり困惑していた。また、その家庭の子どもである俊夫くんがある日突然学校にこなくなったこともあり、心配して自宅まで見に行くことに…。
事前に確認した家族構成の資料には母親の欄に佐伯加耶子(旧姓:川又)とあり、大学時代に同名の同級生がいたことを思い出す。ヨーグルトを食べる嫁に「大学時代に川又加耶子っていただろ?」と確認すると食い気味に「なんか気味の悪い子だったわよね、それが何?」とあまり良い印象をもっていない様子でとにかくヨーグルトを食べ続けるので「いや、なんでもない。」と加耶子の話はそこで終了する。

かたくなに通報しない小林

翌日、佐伯家を訪問すると庭にはゴミやら家電やらが散乱しておりその中に子どもの文字で【マーのおはか】と書かれた板を見つける。
奇妙に思ってさらに奥へ進むと、浴室の窓から手と顔だけだしている俊夫くんが!(※この時点では白塗りではなく通常の子ども)
よく見ると顏や腕には痣があり、虐待の予感。小林は「やぁ俊夫くん、お父さんかお母さんは?」と尋ねるが、まず浴室の窓からそんな状態になっていることに疑問を持て!
そして明らかに虐待されてるっぽい上に、家の荒れ具合から見てなんかあっただろ!通報しろ!
でも小林は通報しない。
そうこうしている内に浴室内へ倒れこむ俊夫くん。慌てて、家の中に不法侵入し浴室からリビングへ俊夫くんを運ぶ小林。リビングも荒れ放題。俊夫くんの全身も傷だらけな上に、薬箱からは包帯などが散乱しており俊夫くんの手当ての様子からも自分で雑に手当てした様子が見て取れる。
ここまで怪しい要素がそろっていれば今度こそ通報するかと思いきや、小林は通報しない。
学校で俊夫くんが描いた両親の絵を見せて「上手に描けてるね。皆、ほめてたよ!」と励ます小林。俊夫くんの絵は確かに小学生が描いたにしては上手だが、母親の様子がちょっとおかしい絵である。
さらに「お父さんか、お母さんは?」と何度も訪ねるも俊夫くんは答えず、その内気絶するように眠ってしまう。
さぁ、小林!今がチャンスだ、俊夫くんの見ている前では気を使ったのだろう。通報しろ!
でも小林は通報しない。
あげくの果てに嫁に電話して「まだ両親が帰ってこないんだ、子ども?今寝てるよ。今日は遅くなりそうだ。うん、うん。え、誰かきた?わかった、また連絡する。」と呑気に嫁に連絡している。
しかしその背後では俊夫くんが大口を開けて「ニ”ャー!」となぜか猫の鳴き声を発していた。

と、ここでいったん俊夫編は途切れて次の由紀へと場面は切り替わるのだが、ややこしいのでこのまま佐伯家編を続ける。俊夫くんが眠っていると思っている小林は部屋を見渡すとびりびりに破かれた家族写真を見つける。パズルのようにつなぎ合わせるも、母親の顔の部分だけ丸く切り抜かれていて顔を確認することができない。そうこうしている内に猫の鳴き声が聞こえた為声のする方へ向かうとそこは風呂場、一瞬血まみれの何かを見てしまった気がするが気のせいだと思い込む小林。
リビングに戻ると俊夫くんがいない!「俊夫くん!?」と探し回る小林。すると2階から俊夫くんがだれかと話す声が…。
『なんでパパはマーを殺しちゃったの?』など不穏な会話が続く。
とにかくかたくなに通報しない小林。
声のする部屋を開けるとそこには一心不乱に黒猫の絵を描く俊夫くんただ一人。部屋を見渡すとそこら中に俊夫くんの描いたであろう黒猫の絵が貼ってある。しかし!1枚だけ写真なのか、プロが描いたのかわからないようなめちゃくちゃリアルな黒猫のポスターみたいなものがあるのを見逃さないで頂きたい。
これも俊夫くんが描いたのか?はたまた写真だったのか?愛猫のポスターを部屋に貼っていたのか?疑問はつきないが、小林はそんな細かいことは気にしない。
「さっきは誰と話してたの?」と尋ねるもそれ以降はオール無視される小林。なぜか他の部屋も探そうとする小林の背後から「こ~ばや~しくん」と声がするも、もちろん誰もいない。 あれ~?と思い進んでいく小林。
恐らく声がしたっぽい部屋に入ると机の上には1冊の大学ノートが…。そこには細かな文字でびっしりと小林くん観察日記としか思えない内容が記されており、中には「私の小林くんの周りを最近あの女がウロチョロしている」というような妄想じみた内容も…。さらに加耶子ママの顔部分だけをまるく雑にきりとったクソコラ用の素材としか思えない写真が何枚も出てきたり、大学の集合写真の内小林くんの顔だけボールペンか何かでぐちゃぐちゃになっている写真が出てきたり、というのを発見し戦慄する小林。
と、そこで部屋の中をハエが飛び回っていることに気づく。ハエの発生源は押し入れ。恐々押し入れの中に入り、天井裏を確認するとゴミ袋に体だけ突っ込まれた加耶子ママとばっちり目が合う。
もちろん加耶子ママを死体だと認識した小林。今度こそ通報するかと思いきや、全く通報しない小林。

通報しとけや

ただごとではない、とやっと認識した小林は俊夫くんを抱えて「すぐにここから出よう!」と家を飛び出そうとするが、リビングにある自分の荷物をとりに戻る。
小林は危機管理レベルが1未満である。もしかしたらまだ犯人がいるかもしれない家をいったん出て、すみやかに通報し、まずは自分と俊夫くんの身の安全を確保すべきところをモタモタモタモタしてしまう。
やっと家を出るかと思いきや、小林の携帯に着信が入る。もちろん無視して家をでるべきところを小林は期待を裏切らずに電話に出る。家を出ろや。
電話の相手はサイコ 佐伯剛雄 こと加耶子のハズバンドである。
「今まで俊夫の面倒は俺が見てやったんだから、これからはお前の番だ。」と意味不明なことを言い始める。さらには「おたくの赤ちゃん女の子だったよ。」と言い狂気の爆笑のまま電話を切ってしまう。

※若干グロ描写+胸糞注意の為大丈夫な方のみ反転してください※
実はサイコ 佐伯剛雄 は小林宅へ押し入り身重の妻を殺し、胎児をひきずりだしてきていた。電話ボックス内で胎児(という設定の山形食パンのカタマリみたいなもの)を振り回し嬉しそうに笑うサイコ 佐伯剛雄 。文字だけで見るとかなり胸糞だが、よく考えてみてほしい。まだ成長段階の胎児の性別がなぜサイコ 佐伯剛雄 にわかったのだろうか。多分適当に言っただけで男の子だったかもしれない。

携帯を落とし、力なく座り込む小林。すると無表情のまま俊夫くんがもう繋がっていない携帯に向かって「うん、うん、大丈夫だよ、ママ。」と話しかける。
背後の階段からガサゴソとビニールの音が…、振り返ると四つん這いのまま階段を這い降りてくる加耶子ママ、ニャーと絶叫する俊夫くん。小林終了のお知らせである。

場面は変わり、電話ボックスを出てフラフラ街を徘徊するサイコ 佐伯剛雄。足をもつれさせゴミ捨て場の近くに転がると、ゴミ袋の内の1つがモゾモゾと動きだす。中身は全然見えないが十中八九加耶子ママだろう。「やめろ!くるな!」とおびえるサイコ 佐伯剛雄だが容赦なくゴミ袋が近づいてきて暗転。

幸せな村上家を襲う加耶子ママの呪い

事件の何年後かわからないが、加耶子’sハウスには村上一家が移り住んでくる。
突然だが加耶子ママの凄いところをまとめてみた。


加耶子ママのここがすごい。
・さすが親子、俊夫くんと息のあったチームプレイができる。
・妄想小林くん観察日記のクオリティがすごい。自分の日記なのに、飛び出す絵本みたいなしかけを仕込んだりといった手の込みよう。
・そんなに小林くんが好きなのに全然違う相手と結婚してる。
・むかつき過ぎて怨霊になる。
加耶子ママのここがダメ
・家に住んでいる人どころか住んでいる人とかかわった人まで皆殺しにするネズミ講方式。

このように加耶子ママの怨念は深く、事件後に移り住んできた村上一家(※父は除く)はもちろん村上一家と関わりのある人物、さらには自宅には入ったことのない長男の彼女までをもターゲットにする粘着さである。この方式でいくといつの日か日本国民全員が加耶子ママのターゲットになりそうな気がするが、加耶子ママの行動範囲はどのあたりまでなのだろうか。

村上一家編視聴時の注意点

基本的に直接的なグロ描写などはほとんどないが、『栞奈』編では唯一グロ表現がでてくるので苦手な方は終盤の母親のアップ直後は目をつぶるなどの対策をおススメする。といっても、結構昔のCG技術なので今みると全然「CGですね」という感じなのだが、苦手な方もいると思うのでご注意を。

長年、なんで加耶子ママはそこまでキレているのかわからなかったがやっとちょっとだけ原因がわかった気がする。しかし、突然佐伯剛雄が サイコ 佐伯剛雄 になった理由は明かされていない。
勝手な予想だが、隠していた小林君観察日記やクソコラ画像の素材などが見つかり嫉妬に狂った末 サイコ 佐伯剛雄 が爆誕したのではないか?と考えている。
しかし、そこまで 佐伯剛雄 を夢中にさせる加耶子ママには圧巻の一言である。

実は続編がある

実はこの呪怨(ビデオオリジナル版)には続編があり、それもアマプラで視聴可能なので私は今から楽しみにしている。もしかしたら サイコ 佐伯剛雄 の秘密や加耶子ママのことがもっとよくわかるかもしれない。
今まで呪怨を警戒していたが興味がでた…という方は、映画版呪怨よりも恐怖度は低めだと思うし、グロ表現もほとんどなく、名俳優のでんでん氏が出ているところも強く推していきたい点なのでぜひ視聴して頂きたい。
これを観た後だと、貞子さんは7日きっちり待ってくれるし呪いの回避方法も用意してくれているので若干親切な気がしてしまうから不思議である。

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