オタクという業(カルマ)を背負いし者の宿命

オタクという業(カルマ)を背負いし者の宿命

なぜか、このBLOGの更新を妹子(妹)の旦那さんが楽しみにしているらしい。
妹子の旦那さんは、グッドルッキングガイにも関わらず、アニメやゲームに精通しており、私がオタ話(オタバナ)をふっても嫌な顔一つせずに相手をしてくれる。
というか、妹子のハズバンドもオタクだ。
見目に騙されてはいけない。なんなら私よりもアニメにも詳しいし、ゲームに関しては銃を持たせればヘットショットを連発するような腕前である。

集中してアニメを見ていた頃に戻りたい

オタクになったことは全く後悔していない。
むしろオタクではない人生を歩んでいたら、数々の推しに出会わぬままだったということになる。
推しのいない人生など1秒だって生きる価値はないのだ。即輪廻の渦に巻き込んで欲しい。

最近妹子からの強いプッシュがあり、「鬼滅の刃」というアニメを見た。
ちなみに1期で26話ほどあったが、1日で見た。
これはニートのみに許された禁じ手、「ブルーライトフラッシュデイ」である。
この技を使うと眼精疲労が半端ないのだが、自分の目を優先し、推しを後回しにするなど愚の骨頂。
少々目がカピカピになるくらいどうってことはないのだ。

この「鬼滅の刃」だが、かなり人気らしい。
普段テレビを全く見ない上に、引きこもっている為世間で何が流行っているのかなどの情報が一切入ってこない為「最近よくタイトルは聞くがどんな話なのか?」と気になっていたアニメである。
しかし、私は知っている。ここで新しい沼(ハマるジャンル)を増やしてはいけない。
私の沼はワンパンマンとゴールデンカムイで手一杯なのだ。
むしろ両沼に片足ずつ突っ込んでいる為、これ以上沼が増えては手に負えなくなる。
そう判断して、ずっと「鬼滅の刃」を避けていたのだ。

しかし妹子が勧めてくるアニメは大体私の中で大ヒットする。
最初アニメの存在を教えてくれた妹子ですら引くほど気がついたらハマっている、ということが多い。
さらに決め手は妹子からの「声優が豪華やで、ちょい役ですごい人使ってるねん。」という一言だった。

豪華声優陣と聞いて…

世の中には色々なオタクがいる。
妹子は人間とオタクのハーフ、犬夜叉的に言えば半妖なのでアニメを見ていて突然「この声○○じゃない!?」などと発狂することはない。
しかし、私はこの道20年以上の大ベテラン、純血のオタクである。
アニメを見ていると「あれ、この声…。」と数分に1度は顔を曇らせる。

そして「何!?どうかした!?」という妹子に対して

「私絶対にこの人に会ったことがある!でもどこだか思い出せない!」
と言い放ち、妹子は「キモ、会ったことがあるって…」と困惑顔である。
1度アニメで聞いた声に関しては次に別キャラで出会った時でも「声優の○○さんだ!!」というのを当てたいのだ。
特に理由はない、これはプライドの問題だ。
20歳を超えてから声優界隈からは遠ざかっていたが、オタク女子に空前絶後の大ブームを引き起こした「おそ松さん」というアニメをきっかけに、また声優オタクだった頃の記憶が蘇って来た。
どのアニメを見ても「これは○○さんでは!?」という気持ちが先行してしまい、作品に集中できないことも多い。

「鬼滅の刃」を見ながらも私は「古川誠、出世したなぁ。」と感動の涙が流れそうだった。
親族でもないし、むしろ古川誠氏の方が年上なのだが、気分は孫を見守る祖母である。
ちなみに普段声優の皆様を呼び捨てにしているのは敬章を「様」にしたら良いのか「御大」にしたら良いのか、はたまたもっと崇高なものがあるのではないか…と葛藤してしまう為である。
心の中では敬章をつけて呼んでいるので許して頂きたい。

そしてこの「誰の声だったか思い出せない」というのは非常に厄介で、マジでアニメに集中できないのだ。
私が「この人に絶対会ったことがある!でも思い出せない!」と唸っていると妹子のハズバンドがすかさずググってくれた。
声優さんの名前を聞いても釈然としない…、なぁお前誰なんだよ?

寝る前にいきなり怖い話思い出すのと同じ

妹子の家から帰ってきて、夜ベッドに入り「さぁ寝ようかね」と思った瞬間。
それは水を初めて「water」と認識したヘレンケラーのように私の全身に雷が走った。

「あいつ、ワンパンマンのガロウだ!」

妹子も妹子のハズバンドも絶対にそこまで重要な情報だと思っていないし、今は深夜3時である。
「今日見たあのキャラの声、ワンパンマンのガロウやで」などという電話をしようものなら、普段優しく接してくれている2人とはいえLINEをブロックされかねない。
今度会ったときに教えてあげなければ…と謎の使命感に燃えその日は眠りについた。

このように、アニメ・声優オタクというのは本当に声に敏感である。
ここでいきなり「鬼滅の刃」の話に戻るが鬼滅の刃は本当に声優が豪華なのだ。
しかも1人の声優がガヤと呼ばれるモブキャラの声まで担当してたりするので、オタクの脳内はフル回転である。
「まさかこの5秒の為にてらそまさきを!?」
「この声…お前とはどこかで会ったことあるな…?」
櫻井孝宏がこれで終わるはずない!必ずガヤにいるはずだ!!」
などと非常に脳内が忙しない。

しかし声と共にシーンの詳細も脳に刻まれる為、声に気を取られて話の筋を見逃す…ということはない。
そんな者はオタクの風上にもおけない。まずは作品を多いに楽しむこと…、声優当てはその付属のようなものなのだ。

ある夏のローソンにて

ある暑い日、私は妹子とローソンにいた。
コンビニはなぜかお笑い芸人さんがやっているラジオや、よくわからない広告みたいなものが常時放送されている。
何気ない会話をしながらレジに並ぶ私と妹子。

「…静かにして!!!」

突然の怒号に驚く妹子。
「聞いて、このアイスコーヒーのCM、大塚明夫じゃない!?」
流れるCM『引き続きお買い物をお楽しみください。声優の大塚明夫でした。』
「やっぱり!!大塚明夫やん!!アイスコーヒー買うわ。この1杯で大塚明夫に幾ばくかでも金が流れるなら飲めないコーヒーだって買う!推しの為に!」
と駅前のローソンで結構でかい声で騒いだのだが妹子は優しげな瞳で「よかったね。」と呟くのみだった。

このようにオタクというのは常に戦っているのだ。
どこで推しの声が聞こえるかわからない、常に聴覚に意識を集中していなければいけない。
ちなみに私が1000時間以上プレイした「地球防衛軍5」というゲームがあるのだが、そこのモブキャラの中に聞き覚えのある声があった。
しばしの後、「…谷垣、源次郎…お前なのか?」と1人呟いた。
谷垣とは私の右足が生コンクリートの沼に浸かっているゴールデンカムイという漫画(アニメ)の主要キャラの1人である。
地球防衛軍というゲームは端的にいうとめちゃくちゃでかい虫やカエルの形をしたインベーダーから地球を守る…というゲームなのだが、同じ部隊のモブキャラに谷垣がいたのだ!
私がこのゲームを1000時間もプレーすることになったのはこの為だ。

「地球を守るよりも君を守るよ、谷垣源次郎…」

よって部隊のモブキャラ(外見は全員一緒)の中から谷垣を探し出し、谷垣を守り抜くという勝手なサブミッションが生まれた。
このゲームはレベル設定によってはマジで容赦がないので、こんなことをしていたらすぐに負けてしまう。
谷垣を守る為に100回は死んだかもしれない。

でもそれでいい。それがいいんだ。だって私はオタクだから。

※ちなみに地球防衛軍ってこんなゲームです。
この面では谷垣源次郎がいませんでした…
※音量注意願います