桜とともに散ってくれれば…

桜とともに散ってくれれば…

BUSUだからといって安心できない

この春から大学進学、就職などで一人暮らしを始めたというビギナーさんも多いのではないだろうか。一人暮らしは最初の3か月ほどはフリーダムでネバーランドである。

何時に帰ろうが、咎める者もいないし、好きなものを食ってたまに酒を飲んで、ゲームをしたり恋人を自宅に招いたり…と楽しいことづくめに思えるだろう。しかし、男女問わず(特に女性)危機管理能力はしっかり持ってほしいと思うBBA(31歳)の初夏である。

本当にあった怖い話

まず幽霊系のお話ではないので安心してほしい。映画や海外の連続ドラマで最終的に「本当に怖いのは人間の欲望」みたいなオチをみると激怒してしまう派なのだが、実際に見える方は別として普段生活していく上で本当に怖いのは人間である。今から語るのは決して『今はこんな顔面建築法違反のアネハ物件のアタイだけど若い頃はそこそこイケてたんだぜ』という自慢話ではない。世の中には性別がメスで穴さえ開いていれば細かいことはオールオッケーというNGなし物件が多数存在する。

私ですらこうだったのだから、昨今のかわいらしい女性や、グッドルッキングガイ達の危険度はうなぎ上りであろう。私にはあなたたち若者を守る義務があり、警鐘を鳴らすこともライフワークの一つと考えている。ちなみに下品な話もでてくる為、苦手な方は読み飛ばしていただいて構わない。

What time is it now?おじさん

私は18~20歳くらいまでレンタルビデオ店でバイトしていた。基本的に先輩は皆優しく、働きやすい職場だった為時給730円くらいだったが、大きな不満もなく働いていた。職場にはべらぼうに可愛い先輩がおり、小柄、華奢、顔面は 小野真弓に激似という「なぜレンタルビデオ店で働いているのか?」という先輩がいたり、オシャレで今時の優しいメンズの先輩がいたりとビジュアル的にも私を除くと平均85点前後はたたき出すのではないか?というメンバーだった。

私のシフトは(一応)大学生だった為、遅番一択で大体17時半~25時くらいまでの勤務時間だった気がする。25時に店を閉め、「おつかれさまでした~」と声をかけて帰るのだが、私は自転車をこれまで8台ほど盗難されておりバイト先の行きかえりはもっぱら徒歩であった。ある夜、いつも通り自宅のボロアパートめがけて歩いていると、一人の男性(おっさん)が近づいてきた。私は『自分が性的な被害にあうことはない、もしかしたらカツアゲかもしれない』とこのような場合、カツアゲ一択でおびえているのだがおっさんは「すいません、携帯の電池が切れてしまって、今何時が教えてもらえますか?」と言ってきた。

こんな終電もない時間に、現在時刻を知ってどうするのか?と今なら多少疑問に思うが小娘だった為、私は自分の携帯を取り出して画面を見せてあげた。この頃の私にはまだ人間の心が残っていたのかもしれない。すると「ありがとうございました」とおっさんはどこかへいく素振りを見せたので、こちらも「youre welcome」風なことを言って自宅へ向かっていった。余談だが私が住んでいた超おんぼろアパートはぺこ&りゅうちぇるご夫妻のぺこ夫人の実家の向かいに建っており日々「貧窮問答歌」が頭をかすめていた。

アパートの門扉を開けて中に入ろうとしたところ、左腕をガっとつかまれた。人間本気でびっくりすると声がでないものである。何かと思って振り返ると先ほどのWhat time is it now?おじさんが立っており、「2万でどう?」と言ってきた。2万?と思っていると、おじさんのチャックが全開でチャックの中からは棒状の何かが飛び出している状態だった。怖い、というより不快指数の方が勝った為「嫌です、帰れ」というようなことを言った。おじさんは非常に諦めが悪く「いいじゃねぇかよ、減るもんでもないし。2万でどう?」とやたら2万を押してきていた上にアパートの敷地に入り込もうとしてきた。

恐怖より不快指数が勝った上に、怒りがわいてきた。こちとらバイトとはいえ労働を終えた身なのだ。そして私は昔から口調が大変よろしくない。若かったこともあり「今すぐ手を離さないともぎ取るぞ、クソが」と結構語気を粗びきパン粉目に言ってみたところ「ブスが、調子のんなよ」とテンプレートのような捨て台詞を吐いておじさんは暗闇に消えていった。おじさんが闇に消えたことで若干心が落ち着き「森におかえり」とナウシカのような気分になった。

行方不明者続出の黒いバン

8台チャリンコをパクられたにも関わらず、9代目のチャリを購入し大学へ向かっていたところ黒いデカめのバンが横を並走し始めた。まもなく窓があいて、どう見てもチャラ男という風貌の男性が「ちょっと道を聞きたいので止まってもらって良いですか?」と話しかけてきた。1本道が続く道路で何いってんだこいつ、と思ったが相手は車なので無視しても逃げ切れないと判断し、チャリを止めた。

するとチャラ男が1人バンの中から降りてきて「実は自分は女性向けの下着のデザインをしている。参考にしたいので道案内がてら車の中で意見を聞かせてほしい」と言ってきた。下着のデザインの下りは完全に無視して、「この先をまっすぐいくと交番があるのでそこで道を聞くと良いでしょう」と割と金メダル級の解答をしたのだが、チャラ男は「交番の人は俺みたいな風貌の奴には厳しい」と謎なことを言い出した。「厳しかろうが交番の人の方が道に詳しいのでそこで聞け。まっすぐいくだけだ」と説明すると今度は「ところで今日はどんな下着をつけているの?」と会話が急激に左折した。

私ですら知りたくない私の下着事情をなぜこの男は知りたがっているのか?交番に行く・行かないの話はどうなったのか?など疑問は尽きなかったが、とりあえずこの質問は無視した。「ちょっと急いでいるのでもう行ってもよいか?」と聞くと「急いでいるならなおさら車で送るよ」と言い出した。めんどくさくなったので「交番に電話してやるよ、どこに行きたいのか行先を教えろ」というと、「そこまでしてもらわなくて大丈夫!」とそそくさとチャラ男を載せた黒いバンは去っていった。ちなみに私が通っていた偏差値37の大学は田舎のほうにあり、通学路は田んぼ沿いの道路で車通りも多くはない道だった。とはいえ白昼堂々こんな怪しげな奴がウロウロしているのか…と思っていた。

すると数日後、大学で『最近怪しげな黒いバンがうろついている。道を聞きたい、アンケートをとりたいなど言葉たくみに女性を誘導し車に乗せて誘拐する事件が多発しているので気を付けるように』というような注意喚起のチラシが配られた。 先日の黒いバンがこのチラシのバンと一致するとしたら『言葉たくみに女性を誘導し 』という部分は完全にあてはまらないが、私の通っていた大学でも被害者が出ているとのことだった。

変態は春の到来を告げる

これ以外にもいくつか変な輩にからまれた経験があるのだが、一貫して季節は春~初夏にかけてだったように思う。動物の世界でも春は繁殖の季節らしいので、もしかしたら理性を母体に置き去りにしてきた輩がこの時期になると巣から這い出てくるのかもしれない。防犯ブザーや痴漢撃退スプレーなどはいざという時にカバンに入っていなかったりと、もどかしい思いをしたこともあるのではないだろうか。絶対にやってはいけないし、こちらもなんらかの罪に問われると思うのだが、私は緑のケープとライターをポーチに入れていた。本気で危ないと思ったら、これで即席火炎放射器を作ろうと考えていたのだ。幸か不幸か即席火炎放射器を仕様する機会は訪れなかったが、この時期になると数々の変態のことを思い出す。

男女関係なく、少しお金はかかるが各カバンに1つずつくらいは防犯ブザーを入れておいた方が良いかもしれない。恐怖に直面するとなかなか大声をだすことは難しく、体が硬直してしまう…ということもあるそうなので防犯ブザーや催涙スプレーは常備しておいても損はないかもしれない。しかし、変態も人間なので40度を超える真夏くらいになると出くわす頻度はぐっと減る。なぜ被害にあう側が対策をしなければならないのか!?と怒りを覚える方もいるかもしれないが、本当に危ない場面になったときに切り抜けられるのはステイサムぐらいだと肝に銘じてせめてこの時期だけでも対策を万全にしてほしいと願う。

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